blog-RuinDig

短かったり長かったりする。Blog posts are my own.

Androidスマートフォンはもっと長いOSアップデートとセキュリティアップデートになってほしい

前置き

日本時間の2022年3月23日、ear (1)という完全ワイヤレスイヤホンを開発したNothing(ナッシング)がphone (1)というスマートフォンの開発とphone (1)に搭載するOSであるNothing OSを発表した。

k-tai.watch.impress.co.jp

NOTHING (event): THE TRUTH

その発表会の中で、CEOのカール・ペイさんはNothingはAppleに代わる選択肢を目指している事を話していた。

NOTHING (event): THE TRUTH

以下、抄訳。
「Nothingのビジョンは、当初から『人とテクノロジーの垣根のない世界』でしたが、真に意味するものは何でしょうか?」
「それはつまり、NothingはAppleに代わる最も魅力的な選択肢を構築しているという事です。」
「シームレスに繋がって連携する製品を求めるなら、選択肢はAppleしかありません。Macbook、iPhone、iPad、AirPods、これらは全て、皆さんが望むように連携します。しかし、そのエコシステムからWindowsのパソコンやAndroidのスマートフォンに乗り換えると、すぐに連携が崩れてしまうのです。」
「Appleに代わるものがないのです。これは、消費者に選択肢がなく、イノベーションが遅くなる事を意味していて、良い状況ではありません。」

From the very beginning the Nothing vision has been "a world without barriers between people and technology", but what does that really mean?

It means this.

We're building the most compelling alternative to apple.

If you want products that connect and work seamlessly together the only choice is Apple. The Macbook, the iPhone, the iPad, AirPods, they all work together the way you want. Yet as soon as you leave that ecosystem for a Windows PC or an Android phone it breaks down.

There's no alternative to apple. This means that consumers don't have a choice and innovation slows down and that's not right.

出典:Nothing, 2022.3.23, YouTube video, NOTHING (event): THE TRUTH, Retrieved from: https://www.youtube.com/watch?v=8Cq7dnESV7Y

また、phone (1)には3年間のOSアップデート、4年間のセキュリティアップデートを行う事も発表された。

Nothing phone (1) OS and security updates period

Nothingのカール・ペイCEO。出典:Nothing / Source: Nothing

Nothingが最初に発売した製品である、完全ワイヤレスイヤホンのear (1)。白と黒の2色がある。出典:Nothing / Source: Nothing

Nothingのロゴ。出典:Nothing / Source: Nothing

jp.nothing.tech

nothing.tech

一方で、日本時間の2022年2月10日に配信されたSamsungのGalaxyシリーズの新製品の発表会では、地球環境に配慮した取り組みの一環として、Galaxy S22シリーズをはじめとする機種で4世代分のOSアップデートを行う事が発表された。加えて、Galaxy S22シリーズとGalaxy Tab S8シリーズは、Android Enterprise Recommended対応デバイス情報のページでセキュリティアップデートは2027年2月まで行うと書かれている(2022年3月29日参照)。

k-tai.watch.impress.co.jp

Samsungは環境保全活動の1つとしてGalaxyシリーズのAndroidのOSアップデートを4世代分まで拡大する事を発表

Galaxy S22 Ultraのファントムホワイト。Galaxy S22 Ultraは本体にSペンが付属・収納されている。出典:Samsung / Source: Samsung

Galaxy Tab S8のピンクゴールド、Galaxy Tab S8+のシルバー、Galaxy Tab S8 Ultraのグラファイト。出典:Samsung / Source: Samsung

Androidのアップデート保証期間が短い

以下の図表はAppleのiPhoneシリーズの各機種におけるiOSアップデートの履歴を示している。最も多くのiOSアップデートが適用されているのは2015年9月に提供開始したiOS 9から2021年9月から提供開始したiOS 15まで適用されたiPhone 6sとiPhone 6s Plus、iPhone SE 第1世代になる。

CC-BY-ND-4.0 - Felix Richter, Statista / Source: https://www.statista.com/chart/5824/ios-iphone-compatibility/, last accessed on March 29th, 2022.

先述したように、Nothingのphone(1)には3年間のOSアップデートと4年間のセキュリティアップデートが行われて、SamsungのGalaxy S22シリーズをはじめとする機種で4世代分のOSアップデートを行う事、Galaxy S22シリーズとGalaxy Tab S8シリーズのセキュリティアップデートは2027年2月まで行う事が分かった。どちらもiPhoneに比べるとまだまだ短いのかもしれないと感じた。

AndroidのOSの事情やハードウェアの寿命の事情はよく分からないが、OSアップデートに関して言えば、特にNothingは発表会の中でAppleに代わる選択肢を目指している事が明かされているだけに、もう少し長くというか、3年間や4年間といった年数ではなく、7世代分8世代分といった感じで、世代単位でOSアップデートを保証するような形が良いのかもしれないと思った。そういった意味では、SamsungのGalaxy S22シリーズなどへの4世代分のOSアップデートを行う取り組みは大きな一歩なのだろう。

ここでの世代単位のOSアップデートというのは、iOSで例えるなら、iOS 14からiOS 15への大きなアップデートで、iOS 15.3からiOS 15.4へのアップデートではないと定義している。Androidで例えるなら、Android 11からAndroid 12へのアップデートを指していて、Android 7.0からAndroid 7.1のようなアップデートではない。

出典:Google / Source: Google

【独占インタビュー】Nothing CEO カール・ペイが裏側を語る!

-end-