Google+が2019年8月に終了するというのは既報の通り。
Google+でのIngressプレイヤーの間ではGoogle+そのものの引き取りや買収などの維持に関する意見が散見されているが、ここではそのまま維持されずに終了する事を視野に入れている。加えて、これは何か解決策や問題解決への糸口を提供するものではない。
- Google+におけるIngress関連公式アカウントとIngressバックストーリー関連アカウントのフォロワー数
- IngressプレイヤーとGoogle+コミュニティ
- Google+とアスク・ミー・エニシング
- Google+でダイレクトにフィードバックを送れる
- Ingress公式アカウントのいないSNSは盛り上がるのか?
- Google+とIngressのバックストーリー
- 日本語での情報発信
- Google+からどこに移動するか
Google+におけるIngress関連公式アカウントとIngressバックストーリー関連アカウントのフォロワー数
Google+でのIngress関連公式アカウントのフォロワー数を調べた。
IngressのGoogle+アカウントのフォロワー数は456万人と非常に多く、公式Twitterや公式Instagram、公式Facebookに比べても全世界への発信力が単純に強いのがわかる。*2
Ingress ver1.x バックストーリー関連のGoogle+アカウントのフォロワー数も調べた。
Niantic Projectが群を抜いて多いが、その他のアカウントもフォロワー数が多いのがわかる。
いずれにせよ、Google+の終了によって、これだけのフォロワーを失うというのは大きな喪失と大きな痛手だと思っている。
IngressプレイヤーとGoogle+コミュニティ
2018年11月現在、少なくとも世界各地にオープン・クローズ含めて500以上のIngress関連のGoogle+コミュニティがある。また、Ingress公式コミュニティや有志によるIngressのバックストーリーに関するコミュニティが設けられもした。日本においてはミッションデイやファーストサタデーの開催に際してその都度Google+コミュニティが設けられてきた。
以下はその一例。
https://plus.google.com/communities/103803967875500436831
https://plus.google.com/communities/114895616717291642123
https://plus.google.com/communities/117368337781687210813
https://plus.google.com/communities/100807852860593839433
https://plus.google.com/communities/112529152364964644909
https://plus.google.com/communities/106481669324495061743
https://plus.google.com/communities/104791693317577068847
https://plus.google.com/communities/108873951973659690680
Google+とアスク・ミー・エニシング
Google+から移る先として、Ingress公式アカウントやNianticメンバーがいるという条件はプレイヤーと開発者が交流する上で一理あると思う。Google+でのアスク・ミー・エニシングはGoogle+にプレイヤーとアンドリュー・クルーグさん*4が互いにアカウントを持っていたからこそ成り立っていたように思える。
Google+には投稿者がコメント欄や再共有をオフにできる機能がある。そういう意味で、コメント欄で質問を一定時間受け付けた後に、コメント欄をオフにして、それから回答するというアスク・ミー・エニシングの流れはGoogle+と相性が良かった。
Google+でダイレクトにフィードバックを送れる
個人的には、Google+アカウントフォローの有無に関わらず、メンション先だけに投稿を見せる形でダイレクトにメンションできる機能も気に入っている。Ingressに関するフィードバックはこのNIA Opsにダイレクトにメンションをよく送っていた(=自分とNIA Opsだけが閲覧可)。
アカウントフォローの有無に関わらず、ダイレクトにメンションできて、投稿主とメンション先のみが閲覧できるというGoogle+のシステムはFacebookにはないと認識している。
---
説明してみる。
1. 「一般公開」の部分をクリックし、
2. 「もっと見る」を選ぶ。
3. 「検索」の欄にアカウント名を入れる。
4. アカウントの候補が複数挙がった。目的のアカウントかを確認して、チェックマーク✅を入れる。ここでアカウントを同時に複数選ぶ事もできる。
6. アカウントを選択すると、検索欄に選択したアカウントが並ぶようになる。ちなみに、ここでサークルを選ぶと、選んだサークルに含まれているユーザーにのみ限定公開される投稿を作る事ができる。*5
7. 設定を完了したら、あとは文章を入力して投稿する。投稿は投稿した本人と公開範囲(サークルや指定したアカウント)に含まれているアカウントだけが閲覧できる。ちなみに、Google+におけるメンションは半角の「+」か「@」の後にアカウント名を入力する仕組みになっている。
---
こうやってGoogle+について述べてきたが、自分の中では代替の効かないSNSであるというのが表面化してきた。
Ingress公式アカウントのいないSNSは盛り上がるのか?
ローカルなレベルで見た時にはmixiなどが挙げられるのかもしれないが、グローバルなレベルで見るとFacebookではないだろうか。FacebookにはIngress公式アカウントがある。もちろんしっかりと情報発信されている。
今、試しに分散型SNS*6 『Diaspora』の「pluspora」という"シード"*7を試しているが、Google+の"サークル"に似た機能こそあれど、現状*8のメンションの使い勝手の悪さ・コミュニティ機能がないなど不便な点はある。(Androidアプリを確認。iOSアプリは見当たらない。)
以下はplusporaにおけるRuinDigのアカウント。試用中。
https://pluspora.com/people/111f9630ae940136474c005056268def
そうして、1つの疑問が湧いた。Ingress公式アカウントが設けられていないSNSは果たして盛り上がるのか?という事だ。
以下の写真が示すように、現在Ingress公式アカウントはGoogle+/Twitter/Instagram/Facebookに開設されている。
今後、これら以外のSNSでIngress公式アカウントが設けられるのかは想像できない。
Agents in Malé are already hard at work during #CassandraPrime pic.twitter.com/XNdZz2qfpB
— Ingress (@ingress) July 28, 2018
これまでIngress公式アカウントがある事でそのSNSでは盛り上がりを見せてきたという側面があるのかもしれないと考えた。投稿があればコメント欄で議論が交わされるなどして埋まり、再共有(リシェア・リツイートなど)もされていくというような側面での盛り上がりである。
Google+とIngressのバックストーリー
そしてもう1つ気がかりな点がある。
Ingressにおいて、アプリのバックグラウンド(=アプリの外側)、つまりSNSなどを中心にバックストーリーが展開されてきた。Google+が終了すると、そのキャラクターのGoogle+アカウントも消えるという事になる。
バックストーリーに登場するキャラクターは多種多様で、Google+にアカウントが作られているという経緯もある。海外のIngressプレイヤーを中心に、バックストーリーについて議論を交わしたり、Google+コミュニティが作られるという事もあった。 *9
各キャラクターの投稿は上記ファンサイトでアーカイブされている。以下に各キャラクターとその関連投稿のアーカイブ一覧と共にキャラクター名を挙げておく。*10
ヴィスル・テクノロジー社(バックストーリーに登場する架空企業)
ヒューロン・トランスグローバル社(バックストーリーに登場する架空企業)
ナイアンティック計画(バックストーリー関連。Facebookでのバックストーリー関連はこのアカウントで情報発信されている。)
今後、これらのアカウントがFacebookをはじめとする他のSNSにできるかはわからない。
俺自身がシステムがわからないというのもあるが、そもそも、Google+のデータをエクスポート(ダウンロード)したとして、どこにインポートできるのか?どこにアーカイブされるのか?という疑問も湧く。
日本語での情報発信
さらに、英語での情報発信が主だった中で、2015年12月からは日本語での情報発信も本格的に整ってきた。本格的に整備される前は有志によって日本語訳される事が多々であった。*11
このIngress JapanもFacebookなどの他のSNSにアカウントが設けられるかはわからない。
Google+からどこに移動するか
現時点でIngress公式アカウントのないSNSに新しくアカウントが新設されるのかわからない事、先に述べたように、グローバルな視点やIngress公式アカウントが設けられていないSNSは果たして盛り上がるのか?という疑問がある事などもあって、個人的にはGoogle+からの移動先としてFacebookしか挙げられない。他が思いつかない。
関連記事
-end-
*1:2018年11月24日加筆
*2:昨今、SNSのフォロワーの質に関する話が挙がっているが、ここではそれを考慮していない。
*3:2019年1月11日加筆。
*4:Andrew Krug:Nianticメンバーの1人で、Ingressのグローバルコミュニティマネージャーを務める。アスク・ミー・エニシングをはじめ、プレイヤーとの意見交換などのコミュニケーションでの中心に立っている。Meetupのため日本に来訪した過去がある。日本各地で行われたMeetupのうち、横浜でのMeetupの有志によるレポートはこちら。公式集合写真がファンサイトにアーカイブされている。
*5:サークルは新しく追加できて、名称を自由に設定できる。
*6:Mastodon/マストドンのようなサーバーが分散しているSNS
*7:Mastodonにおけるインスタンス(個々のサーバー)の名称
*8:2018年10月11日現在。
*9:↓Google+コミュニティの例(オープンコミュニティ)
*10:申し訳ないが、個々について説明できる知識は俺にはない。なお、キャラクターの全てをカバーしているわけではないが、『Ingressを一生遊ぶ!』(岡安学著・Niantic, Inc.監修、宝島社、2016年)の82-83ページではキャラクターが紹介されている。