はじめに
『ポケモンGO』や『Ingress』の開発で知られるNianticがゲーマー用コミュニティプラットフォームのMayhem(メイヘム)を買収した事が発表された。
以下はファンサイトによる日本語訳。
Mayhem買収のニュースはTechcrunch Japanにも掲載されている。
なお、MayhemはNianticによる買収に伴って2021年2月にサービスを終了する事を発表している。
Mayhemの画面
Windows版Mayhemバージョン0.3.6を使用。ここでは全ての機能を網羅しているわけではない。
Mayhemトップページ
Mayhem公式ウェブサイトのトップページ。Windows版のダウンロードボタン、ブラウザ版の開始ボタン、公開中のロビーやグループが表示される。https://mayhem.gg
Mayhem買収とサービス終了の案内
アカウントを作成してWindows版Mayhemにログインした直後、NianticによるMayhem買収の案内と買収に伴う2021年2月のサービス終了の案内が表示された。https://app.mayhem.gg/sunset
Windows版Mayhemにログイン
Windows版Mayhemにログインした直後に表示されるトップページ。どこかDiscordを感じる。
グループを募集する
Windows版Mayhemでは、ログインした直後に表示される最初の画面にグループを探しているユーザーの一覧が表示される。
- 遊んでいるゲーム(Fortnite、VALORANT、League of Legends(LoL)、レインボーシックスシージ)
- プレイ度合い(CHILL~TRYHARD=緩め~頑張りすぎ)
- 自分が住んでいる地域(ヨーロッパ、北アメリカ東部、北アメリカ西部、オセアニア、中南米、アジア、中東)
- 使用ハード(パソコン、プレイステーション4、Xbox、スマートフォン)
―などの情報を入力して送信すると、Mayhemのトップ画面の「n人がグループを探しています」の一覧に載るという事のようだ。
アカウント設定
左下の自身のユーザー名の右にある歯車アイコンからアカウントの設定画面に移動できる。
各種アカウントとの連携
Twitch、Uplay(Ubisoft Connect)、YouTube、Discord、Redditのアカウントをリンク・連携させる事ができる。
しかし、YouTubeアカウントのリンクはユーザー名を入力する形式になっているが、入力したユーザー名がYouTubeチャンネルへのリンクである、
https://www.youtube.com/user/gizmodojapan (例:ギズモード・ジャパン)の"/user/"以降の部分にそのまま反映されるため、ユーザー名を入力してもリンク先が404エラーになる場合がある。
Discordのようなインターフェースとシンプルなチャンネル設定
アカウント作成後の初回ログインと同時にグループが1つ開設される。Discordのようなインターフェースをしている。
テキストチャンネルの設定メニュー。テキストチャンネルの名称、メッセージの送信間隔、閲覧・送信権限の設定に限られていて、シンプルになっている。
FortniteとVALORANT用のロビー作成機能
FortniteとVALORANTは共に対戦型シューティングゲームとして知られている。
テキストチャンネル一覧の下にロビーの一覧が表示されるようになっている。
Mayhemのグループにはテキストチャンネルとは別にFortniteとVALORANT用のロビー作成機能がある。ここで対戦のマッチングを募集できるようになっているようだ。なお、ロビー作成時のゲームタイトルの指定はMayhemのシステムとして設定されていて、グループを開設するユーザーは編集できない。
画像ファイルのアップロード
画像アップロードは1MBが上限となっている。また、WordファイルやPDFファイルなどのドキュメント形式のファイルがアップロードできない。
動画ファイルもアップロードできない。
Mayhemでのファイルアップロード時に、フォルダ内を参照しているのが画像ファイルのみになっている。
Discordでは8MBを上限に画像ファイルだけでなく動画ファイルやドキュメント形式のファイルもアップロードできる。有料プランのDiscord Nitroを利用すれば上限を50MBに引き上げられる。
Mayhemで画像をアップロードするとこのように表示される。
返信やスレッド作成の機能はない
DiscordやSlackと違い、メッセージへの返信やスレッド作成の機能はない。メッセージへのリアクションかメッセージの削除の選択肢だけになっている。
Discordではメッセージに対して返信できて、Slackではメッセージに対してスレッドを作成できる。
リアクション
DiscordやSlackと同じようにメッセージに対して絵文字でのリアクションを付ける事ができる。
文字装飾
メッセージの文字装飾には太字、斜体、下線が使用できるが、斜体は日本語の漢字とかな文字に対応していない。
テキストチャンネルの新規開設
Mayhemではグループ内に新しくテキストチャンネルを作る際にテキストチャンネルの名称やグループ内のメンバーのアクセス権限を設定できる。
Discordと違ってMayhemにはボイスチャットの開設機能はない。ビデオ通話もできない。
グループの新規開設
左下の+ボタンからグループの新規開設と別グループへの参加ができる。
左の「CREATE A PLAYGROUND」を選んで新しくグループを作る。「Playground」という言い方をしている。
グループ名やグループのアイコン画像、公開・限定公開の設定をして右上の「CREATE」ボタンを押す。
新しいグループを作成できた。デフォルトの見た目はMayhemへの初回ログインと同時に作成されたグループと何も変わりはない。
既存グループへの参加
左下の+ボタンからグループの新規開設と別グループへの参加ができる。
既存グループに参加するには右の「JOIN A PLAYGROUND」を選ぶ。
ここでは既存グループの一覧が表示されるのではなく、グループへの招待URLの入力が必要になっている。
その他
Discordとbot経由で連携する機能があるという話を聞いた。
あー、だいたいそんな感じですよねぇ。。
— 三倉(soundcraft)@AmazefitBand無くした😭 (@soundcraft6) January 6, 2021
ここに書いてないのはDiscordとbot経由で連携する機能があるくらいかなぁ。
ブラウザ版
ブラウザ版でMayhemにログインすると、最初の画面にはグループとロビーの一覧やプレイヤー履歴、Mayhemのパッチノートを確認できる。
所感
総じてMayhemはDiscordのようなインターフェースを持っている。自分がグループ(=コミュニティ)を探してるのを広く知らせる機能を持っている点やFortniteとVALORANT用のロビー開設機能、ボイスチャット非対応、画像ファイルのアップロード上限が1MBという点がDiscordとの違いと思われる。
ディスコード使わない意味は何だろう?公式が公式コミュニティ作れるからだろうか?
— miu2mii (@miu2d4r_mii) 2021年1月6日
Discordではない理由の推測を並べてみた。
- Niantic製の位置情報ゲームまたはNiantic製品専用のコミュニティプラットフォームを整備して「コミュニティ探しにはここに来てもらう」という確固たる入口の確保。
- Niantic製の位置情報ゲームで自分が関係する地域のコミュニティを探している事を伝えやすい場の確保。Mayhem内でアピールと参加が完結できれば、別々のSNSやコミュニティプラットフォームをまたぐ必要がなくなる。
- Niantic製ゲームを通じた多種多様なコミュニティ醸成が可能になる。
- 「自分がコミュニティを探している」というアピールがDiscordよりもしやすい。
しかし、「今のMayhem」にある機能がどれくらい「将来のMayhem」に引き継がれるのかは分からない。新たな機能が作られる可能性もあれば、機能が向上する可能性もあるし、機能が削減される可能性もある。
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