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カメラでの被写体との距離を計算するのは難しい

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撮影した写真を用いて被写体までの距離を計算してみようとしたが、難しいと感じた。

カシオ計算機の計算ウェブサイト「keisan」にカメラのレンズの焦点距離を計算するページがある。

keisan.casio.jp

このページによると、カメラのレンズの焦点距離を計算する式は以下のようになる。被写体を撮影したカメラの向きに応じてイメージセンサーの縦の長さか横の長さかを決める。この式における焦点距離はフルサイズイメージセンサーの35mm換算ではなく、撮影に使うカメラの実際の焦点距離になる。

 \frac{被写体までの距離m × イメージセンサーの縦または横の長さmm}{被写体の高さm} = 実焦点距離mm

これまで撮ってきた自分の写真の中では、以下の写真が計算しやすかった。被写体となった人物の身長の公称値が186cmのため、被写体の高さは上下の余白を含めて2mと推定した。*1

写真
東京・代々木公園ケヤキ並木での第2回ジョージアフェスティバルでジョージアの民族衣装のチョハを纏って挨拶に立つティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使。ソニーのコンパクトデジタルカメラのDSC-HX99で撮影。【撮影データ】実焦点距離26.91mm(35mm換算168mm)、シャッタースピード1/160秒、F値5.6、ISO感度200

先述の写真の被写体までの距離を計算すると以下のようになる。被写体までの距離を xとする。

 \frac{被写体までの距離m × イメージセンサーの縦の長さmm}{被写体の高さm} = 実焦点距離mm  \frac{x × 4.7}{2} = 26.91
 \frac{4.7x}{2} = 26.91
 x = 11.45

よって、被写体までの距離は11.45mと推測できる。

mathsolver.microsoft.com

上記の場合は画角いっぱいになるように全身を写しているため被写体までの距離を計算しやすかった。しかし、被写体の身長が分かっていても、以下のような上半身だけの写真、遠方から写して上下に大きく余白がある写真、顔を大きく写した写真、姿勢を崩した写真、あるいは身長が分からない人物の写真、建築物の写真などから被写体との距離を計算するのは難しいと感じた。

写真
東京ゲームショウ2023での福岡みなみさん。公称値の身長は153cm。【撮影データ】実焦点距離71.48mm(35mm換算439mm)、シャッタースピード1/100秒、F値6.3、ISO感度800

写真
東京ゲームショウ2023での山之内すずさん。公称値の身長は163cm。【撮影データ】実焦点距離37.51mm(35mm換算232mm)、シャッタースピード1/100秒、F値6.3、ISO感度800

写真
東京ゲームショウ2024での伊織もえさん。公称値の身長は162cm。【撮影データ】実焦点距離99.2mm(35mm換算600mm)、シャッタースピード1/125秒、F値6.3、ISO感度1600

写真
X Games Chiba 2022での堀米雄斗選手。表彰台に乗ったままでのフォトセッション。公称値の身長は170cm。【撮影データ】実焦点距離63.17mm(35mm換算389mm)、シャッタースピード1/160秒、F値6.3、ISO感度400

写真
X Games Chiba 2022での半井重幸選手(Shigekix、右)。公称値の身長は166cm。【撮影データ】実焦点距離18.23mm(35mm換算115mm)、シャッタースピード1/160秒、F値5.6、ISO感度320

写真
東京ドームが試合会場になった2023年のWBC準々決勝で登板する野球日本代表の今永昇太投手。公称値の身長は約177.8cm(5フィート10インチ)。【撮影データ】実焦点距離118mm(35mm換算720mm)、シャッタースピード1/400秒、F値6.4、ISO感度3200


-end-

*1:自分では被写体の身長を目測で測れないためここでは全てSNSやウェブサイトに掲載された公称値を扱う。